【10月3日 AFP】中国テニス界の先駆者である李娜(Na Li、リー・ナ)さんは、母国の若手選手は試合を楽しむことや自己表現を身に着けることが許されるべきだとし、同国で次の四大大会(グランドスラム)優勝者が生まれるまでには時間を要するだろうと警告している。

 李さんは、地元の武漢(Wuhan)でAFPの取材に応じ、すでに世界ランク上位200位以内に入っている中国人選手12人など、次世代を担う人材の成長を手助けするのが「夢」だと語った。

 しかし、李さんは中国の国家体育総局(General Administration of Sport)のシステムや懐疑的なメディアに対して今も悲観する気持ちを拭えず、新世代の選手たちがテニス界のトップで活躍するには時期尚早だとしている。

 自身の活躍が開催の後押しとなった武漢オープン(Wuhan Open 2015)が行われている中で、李さんは、「彼らがツアーに出るには時間がかかる」とコメントした。

「今はたくさんの若手選手が台頭してきているところですから、彼らには経験が必要です」

 李さんが残した功績により今季で2年目を迎えた武漢オープンは、1万5000席を備えた新スタジアムの光谷国際テニスセンター(Optics Valley International Tennis Center)で行われており、会場の規模はウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)のセンターコートや全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)の会場となっているロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)に匹敵する。

 中国では今季の女子ツアー8大会が開催されており、それに貢献しているのは2011年の全仏オープンテニス(French Open 2011)や2014年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2014)で李さんの優勝を見届けた中国の驚異的なテレビ視聴率となっている。

 33歳の李さんは、初開催となった昨年の武漢オープン前日に涙の引退会見を行った。そして、今年6月の第1子誕生後、今週再び公の場に姿を現すことになった。

 先月27日に行われた新スタジアムのお披露目で、李さんはファンが自身の写真を掲げて見守る中で短いテニス教室のイベントに姿をみせると、耳をつんざくような大声援で迎えられた。