【9月29日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のコービー・ブライアント(Kobe Bryant)が28日、キャリア20年目の新シーズンに向けて始動するなかで、現役引退についてはまだ決断していないと明かした。

 2013年に結んだ2年契約の2年目を迎え、今季は年俸2500万ドル(約30億円)を稼ぐ37歳のブライアントについて、ここ数か月間は将来に関する報道が過熱していた。

 かつてレイカーズの指揮官を務めていたフィル・ジャクソン(Phil Jackson)氏は25日、ブライアントが今季終了後に別のチームでキャリアを続ける可能性があるとして、現役引退するかは疑問だとの見解を示していた。

 しかし、ブライアント本人はこの日も報道陣に詰め寄られると、自身の将来に関する質問をかわし、その時期がいつ来るのかはわからないとコメントした。

「何が決断を下すきっかけになるのかはわからないよ。引退の次期なんて、どうすればわかるんだ?」

「デレク・ジーター(Derek Jeter)、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)もそれぞれ違ったはずだ。朝起きて、『今か?その時期が迫ってきたのか?』と実感するようになるのか?」

「その件について考えている時間はない。今は新シーズンやチームのことで頭がいっぱいなんだ」

 ブライアントはまた、引退の時期に関する質問への対応に「うんざりしている」ことを認めている。

「だけど、じっくり考えてみれば良いことだね。それは素晴らしいキャリアを築き、周囲が自分のキャリアをリスペクトしてくれている証拠なのだから」

 レイカーズは昨季もプレーオフ進出を逃すなど、この数年は下降線をたどっている。そしてブライアントは肩やアキレス腱、さらに膝を故障するなどの不運が続いており、コートに立ち、ベテラン選手としてチームを鼓舞する機会が限られている。

 来季の見通しが不透明であることを認識しているブライアントだが、ベテランと若手が混在している今季のロスターに興奮していると語っている。

「チームに大きな期待は持てないが、若手の中にかつて一緒にプレーしたベテラン選手が混じっていて、面白い布陣で練習に臨めている。そのパズルのピースを完成させる時がきた」

「キャリアを開始したばかりの若手選手と一緒にいられるのは楽しいよ。こんなに興奮しているのは久しぶりだね。彼らからエネルギーをもらい、一緒に楽しんでいると若返った気持ちになる」

(c)AFP