シリアで新たな化学兵器攻撃疑惑、ISが使用との情報も
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【8月26日 AFP】シリア北部の町マレア(Marea)で先週、化学兵器攻撃によって数十人の市民が被害を受けたとみられることが、現地の活動家や医療団体からの報告により明らかになった。イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の仕業とする情報筋もある。
緊急医療援助団体「国境なき医師団(Medecins Sans Frontieres、MSF)」は、マレアで化学兵器にさらされたとみられる市民の治療にあたったと発表。一方で、化学兵器の種類や、被害者の数には言及していない。
また、シリアで医療活動を支援する「シリア系米国人医療協会(Syrian American Medical Society、SAMS)」は、使われた化学兵器がマスタードガスであったことを、マレアにいる同協会の医師らが確認したと発表。現地で運営する仮設治療施設で「化学兵器にさらされた症状を呈する民間人50人以上」を手当てしたとしている。
マレア出身のジャーナリスト兼活動家で、反体制派系の通信社「シャハバ・プレス(Shahba Press)」を率いるマムーン・ハティブ(Mamoun al-Khatib)氏は、21日午前に町中心部に50発の砲弾が撃ち込まれたと語った。同氏は、砲弾を発射したのは、過去数か月にわたりマレアの制圧を試みているISだと主張。砲弾からは「ひどい悪臭」が放たれたと語った。
同氏は、現地の医師らの話として、被害者は呼吸困難や激しいせき、肌の炎症がみられたり、目と顔面が赤くなったりしていたと説明。「合計で25人以上が被害を受け、うち4人は重症でトルコに移送された。全員が民間人だ」と語った。(c)AFP/Maya Gebeily