トルコ、「テロ組織」一斉摘発で251人拘束
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【7月24日 AFP】(一部更新)トルコ当局は24日、国内各地でイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」やクルド人武装組織のメンバーとされる容疑者を一斉摘発し、計251人の身柄を拘束した。同国の首相府が発表した。
トルコ首相府は声明で、13県で実施された強制捜査により「テロリスト組織に属する251人が身柄を拘束された」と発表した。市民や警察を標的とした襲撃事件がここ数日相次いでいることを受けた措置としている。
同国のメディアによると、イスタンブール(Istanbul)では警察官約5000人とヘリコプターが動員され、市内の26区域140か所でISや「クルド労働者党(Kurdistan Workers' Party、PKK)」といった武装勢力のメンバーの捜索が行われた。
アナトリア(Anatolia)通信によると、摘発の対象となったのはISとPKKの他、PKKの青年組織「青年愛国革命運動(Patriotic Revolutionary Youth Movement、YDG-H)」と極左組織「革命人民解放党・戦線(Marxist Revolutionary People's Liberation Party Front、DHKP-C)」。
トルコ南部スルチ(Suruc)では20日、ISの犯行とみられる自爆攻撃が起き、32人が死亡した。トルコ南東部のクルド人の多い地域では、政府がISと協力していると非難する声が多く上がっており、スルチでの事件以降、暴力事件が相次いでいる。
22日にはトルコ南東部のシリア国境沿いで警察官2人が射殺される事件があり、PKKの軍事部門がスルチの自爆攻撃への報復だとする犯行声明を出した。また23日にはクルド人住民が多いディヤルバクル(Diyarbakir)で、警察官1人が殺害された。(c)AFP