【7月2日 AFP】陸上短距離のスター、ウサイン・ボルト(Usain Bolt、ジャマイカ)は現在、独ミュンヘン(Munich)に滞在し、8月に開催される第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)に向け、有名医師の下でけがの治療法を模索している。

 100メートルと200メートルの世界記録保持者であるボルトは、左脚に故障を抱えており、仏パリ(Paris)で4日に行われるダイヤモンドリーグ第8戦と、スイス・ローザンヌ(Lausanne)で9日に行われる第9戦の欠場を表明している。

 ボルトは、骨盤にある仙腸関節を痛めたことで左脚に負担がかかっており、これにより先日のジャマイカ選手権(Jamaican national championships 2015)出場も取りやめていた。

 ボルトはハンス=ヴィルヘルム・ミュラー=ヴォールファート(Hans-Wilhelm Mueller-Wohlfahrt)医師とともに治療を開始し、来月22日から30日まで開催される世界陸上に照準を定めている。

 ヴォールファート医師は、昨年のサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で優勝したドイツ代表のチームドクターとしても知られており、ボルトの担当医も務めている。

 ほかにも著名人の患者を抱える72歳のヴォールファート医師について、ボルトは、「彼は世界最高の医師で、素晴らしい人物だ」と称賛している。

 2009年の第12回世界陸上ベルリン大会(12th IAAF World Championships in Athletics Berlin)で、100メートルと200メートルの世界記録を打ち立てたボルトは、「彼は、私の体を治療してきただけでなく、私にとっては医師以上の存在だ」と語った。

 28歳のボルトは、第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)の男子100メートル、同200メートル、同4×100メートルリレーで金メダルを獲得する活躍をみせた2013年を最後に、シーズンを通して戦うことができていない。

 ボルトは今年、ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で開催された100メートルのエキシビションに出場し、200メートルでは3大会に出場しているが、いずれも平凡なタイムに終わっている。(c)AFP