【6月16日 AFP】イラン政府は15日、結婚しない若者たちが急増していることを受け、お見合いサイトを本格的にスタートさせた。

 お見合いサイト開設のきっかけとなったのは、現状では家族の枠組みが損なわれ、人口減少に繋がるのではとの懸念だ。

 イラン当局は、同サービスの導入で、現在1100万人に上るとされる独身の若者の人口増加に歯止めがかかることを期待している。しかし、婚外性交渉が禁じられているイスラム教国でのサービスとなるため、同サービスがいわゆる「出会い系サイト」ではないことを強調。細心の注意を払いながらのスタートとなった。

 同サイトでは、結婚の成立を目指し、医師や教師などの専門職や聖職者など地元の信用を得ている人々のネットワークを「仲人」として活用する。

 当局によると、過去1年にわたる試験運用では、仲人130人が紹介した男女3000人の中から、100組の結婚が成立したという。

 利用にあたっては、年齢や身長、体重、体格、目の色、学歴、言語、喫煙の有無などを明記する他、趣味や関心事を挙げる必要がある。

 なお同国での結婚年齢の上昇については、若者の高い失業率など経済的な理由が大きな要因と考えられている。イラン全体の結婚平均年齢は、男性が28.1歳、女性が23.4歳。しかし、首都テヘラン(Tehran)では、男性が30.6歳、女性が26.7歳と男女ともにより高くなっている。(c)AFP/Arthur MacMillan