■故障との闘い

「ここに戻ることは特別なことだった。特に今回は、最後だと分かっていたしね。これまで何度も、たくさんの観客の前でビッグマッチを戦ってきた」

「最初の2セットは、善戦したと思う」

「残りの大会は、ここまで感慨深いものにはならないだろう。スポーツ界では、コンスタントに試合に出場できる選手がそこまで多くない中、それができる環境にいることは幸運だ」

 ヒューイットは、生意気盛りの10代であった1998年に初出場を果たすと、2006年に最後のタイトルを獲得。エイゴン選手権の優勝回数で肩を並べるのは、ボリス・ベッカー(Boris Becker)氏、ジョン・マッケンロー(John McEnroe)氏、アンディ・ロディック(Andy Roddick)氏だけとなっている。

 英ロンドン(London)西部の街で好成績を残してきたヒューイットは、グランドスラムを2度制した名選手だが、メジャーで最後にタイトルを獲得したのは、2002年のウィンブルドン選手権までさかのぼる。キャリア終盤に入ってからは、左足のつま先に金属板を埋めるなど、度重なる故障との闘いだった。

 成績不振で世界ランク117位まで後退しているヒューイットは、シーズン戦績1勝5敗で今大会に臨んだが、キャリアの最後に向けて全力疾走というより失速の状態にある。

 大会主催者の厚意によりワイルドカードで出場を果たしたヒューイットは、往年のプレーを見せるべく全力を尽くしたものの、第1セットでは5回のブレークチャンスをふいにするなど、タイブレークに持ち込むのがやっとだった。(c)AFP/Steven GRIFFITHS