【6月15日 AFP】トルコ政府は14日、トルコ国境に近いシリアの町タルアビヤド(Tal Abyad)をめぐり激化しているクルド人部隊とイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の戦闘から逃れたシリア難民が殺到して数日前から封鎖されていた国境を再び開き、難民数千人を入国させた。

 難民が国境のフェンスを越えて不法入国しトルコ軍が緊急対応するなど、混乱した場面も見られていた。現地にいるAFPの写真記者によると、難民らはトルコ南東部のシリアとの国境の町アクチャカレ(Akcakale)の国境検問所を通過しトルコ領内に流れ込んだ。難民の多くは荷物と小さな子どもたちを抱えていた。

 トルコは、人道危機とみなされる場合にのみシリア難民の入国を許可するとして数日前からシリア人の入国を阻止していた。しかしアクチャカレの地元当局者は、それより先にトルコ政府から難民の受け入れ許可を得ていたとしている。

 トルコのテレビは約3000人がトルコ領内に入るとの見通しを伝えたが、現場のAFP記者によると実際の人数はそれをかなり上回りそうだという。(c)AFP/Bulent KILIC