■さまざまな経験を土台に

 スタジアムの中には、2002年のサッカーW杯日韓大会で使用されたものも含まれており、2019年ラグビーW杯組織委員会の嶋津昭(Akira Shimazu)事務総長は、その経験が素晴らしい本大会を開催する上で役立つだろうとしている。

 嶋津事務総長は、「2002年のおかげで、大会を成功に導く知識の宝庫がある」と述べた。

「もちろん、今年のW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)からも多くを学ぶことができる」

「昨年には、英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)首相と安倍晋三(Shinzo Abe)首相が、ラグビーW杯と2020年夏季五輪に関する覚書にサインし、大会に協力してくれている」

「イングランドとはさまざまなレベルで協力していきたい」

 ラグビーW杯は10都市開催が適切であるとされていたが、今回は合計12都市(仙台市、長崎県、京都市が落選)に決定したことに対して、RWCLは満足の意向を示した。

 決勝戦は、ラグビーW杯の1年後に開催される夏季五輪でも開会式の会場となる新国立競技場(New National Stadium Japan)で行われる予定となっているが、最も思い入れが深いのは、2011年東日本大震災の大地震と津波で甚大な被害を受けた岩手県釜石市の(仮称)釜石鵜住居復興スタジアム(Kamaishi Recovery Memorial Stadium)だろう。

 両会場ともスタジアムは新改築され、嶋津事務総長によると、釜石については政府が約1500億円の資金を投入しているという。