豪指揮官、UAEの司令塔はメッシやロナウドではない
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【1月27日 AFP】第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)準決勝のアラブ首長国連邦(UAE)戦を27日に控えるオーストラリア代表のアンジェ・ポステコグルー(Ange Postecoglou)監督は、この試合が「新たなクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)やリオネル・メッシ(Lionel Messi)」のためのものではないと語った。
準々決勝で王者の日本を下す快進撃を見せているUAEを引っ張るアフロヘアーのオマール・アブドゥラフマン(Omar Abdulrahman)は、サッカー界最大のスター選手たちとの類似点を挙げられている。
しかしポステコグルー監督は、「中国には、中国のロナウドや(ディエゴ)マラドーナ(Diego Maradona)がいる。どこにでもメッシやマラドーナがいる」と鼻であしらった。
「(アブドゥラフマンは)良い選手だ。前線のアリ・アブフート(Ali Mabkhout)もいい」と、指揮官はUAEの要注意選手を一人に絞り込むことはしなかった。
アブドゥラフマンは日本とのPK戦で「パネンカ」と呼ばれるチップキックを決めて、並外れた才能をはっきりと示した。一方のマブフートは、代表戦ここ8試合で9ゴールと絶好調で、大会得点王も狙える位置にいる。
UAEのマフディ・アリ(Mahdi Ali)監督は、代表チームの大半の選手と10年以上ともに戦っている。ポステコグルー監督は、1996年以来となる準決勝進出を果たしたUAEの根幹をなすのはその部分であり、手ごわい相手だと語った。
「アジアの各国には技術面で恵まれた選手たちがいる。その選手を上手く生かせるチームが本当に団結したチームで、UAEはそういったチームだ。そこが、個人うんぬんではなく危険なところだ」
プレミアリーグ王者マンチェスター・シティ(Manchester City)への移籍のうわさもあったアブドゥラフマンは、25日に行われた練習の際には脚を引きずる様子をみせたが、UAEのスタッフは体調を整えるためにあらゆる手を尽くすだろう。
オーストラリアのマイル・ジェディナク(Mile Jedinak)が、今大会ここまでで最も興味を引く一戦で、「アムーリー」の愛称で知られるアブドゥラフマンを抑えこむ役目を担うことになる。
UAEがPK戦で日本に勝利した23日の前日に中国を2-0で下したオーストラリアは、休養日が1日多くなっている。マシュー・スピラノヴィッチ(Matthew Spiranovic)が出場停止から戻ってくるが、イヴァン・フラニッチ(Ivan Franjic)とマシュー・レッキー(Mathew Leckie)は25日の練習後にハムストリングに氷を当てる様子がみられており、出場には懸念が残る。
両国が初優勝を目指す中、中国戦で2得点を記録したティム・ケーヒル(Tim Cahill)は、再びサッカルーズ(Socceroos、オーストラリア代表の愛称)のヒーローになることを目指している。
写真共有サービス「インスタグラム(Instagram)」でケーヒルは、「胸躍るときが待っているけれど、しっかり地に足をつけている。試合を楽しみにしている」とつづっている。(c)AFP/Peter HUTCHISON