【1月24日 AFP】第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)は23日、準々決勝が行われ、日本は1-1で延長戦を終え迎えたPK戦の末4-5でアラブ首長国連邦(UAE)に敗れた。

 胸を熱くする一戦で、UAEが王者日本を敗退に追い込んだ。

 日本は本田圭佑(Keisuke Honda)と香川真司(Shinji Kagawa)がPK戦でミスすると、最後はイスマイル・アハマド(Ismail Ahmed)がシュートを決め、UAEが4強入りを果たした。

 1996年大会の準優勝以降では最高の結果を残しているUAEは、準決勝で開催国のオーストラリアと対戦する。

 UAEは立ち上がりから攻勢に出ると、前半7分にアリ・マブフート(Ali Mabkhout)がボレーシュートをたたき込み先制した。今大会4点目を挙げたマブフートは、この日死去したサウジアラビアのアブドラ・ビン・アブドルアジズ(Abdullah bin Abdulaziz)国王への敬意を表し、ゴールを喜ぶことはなかった。

 喪章を着けて試合に臨んだUAEは、司令塔のオマール・アブドゥラフマン(Omar Abdulrahman)が中盤を引っ張り、前半は複雑なパス回しで日本をいらだたせた。

 ハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督が4試合連続で固定された先発メンバーを起用した日本には疲労が見え、アイデアに欠けていた。

 ハーフタイム後の選手交代でようやく流れを引き寄せた日本は、途中出場の武藤嘉紀(Yoshinori Muto)がゴール前でのヘディングシュートを枠に飛ばせず同点の絶好のチャンスを逃すと、香川のシュートはUAEのGKマジド・ナセル(Majed Naser)に防がれた。

 敗戦が目前に迫る中、日本は後半36分に柴崎岳(Gaku Shibasaki)がペナルティーエリア手前から強烈な同点弾を決めた。

 前回大会で史上最多となる4度目の優勝を飾った日本は、延長戦で柴崎があわや決勝点というFKを放ったがこれは枠をとらえられず、UAEは踏ん張ってPK戦まで持ちこたえた。

 アギーレ監督は「相手は人生を懸けた試合を戦っていた」と語り、UAEにゴール前を固められたとコメントした。

「1点をとって、その後の110分間は11人が引いていた。選手にこれ以上は求められない」

「PK戦にもつれればなんでも起こり得るし、運の要素が入ってくる。全体としてはわれわれが上回っていた」

(c)AFP/Alastair HIMMER