【1月6日 AFP】家畜のようにひしめき合い、むき出しの床の上で毛布をかぶって身を寄せ合う人々――イタリア沖で先週、シリア難民ら768人を乗せて漂流していたところを発見された貨物船「ブルースカイM(Blue Sky M)号」の船内のこうした状況が、乗船していたシリア人女性(30)が撮影した写真から明らかになった。

 写真には、さびついた船体の限られたスペースにすし詰め状態で横たわる男女や子どもたち、そして壁から突き出た棚状の部分に座り込む人々の姿がとらえられている。

 この女性は、両親と2人の妹と一緒に同船に乗り込んでいた。現在妊娠7か月で、3週間前に同じように密航した夫を追って、この危険な船旅に身を投じたのだという。

 モルドバ船籍のブルースカイM号は先月31日、自動操縦モードでイタリアへ向かっているところをイタリア当局に発見された。イタリア沖ではその2日後にも、密航者450人を乗せた貨物船「エザディーン(Ezadeen)号」が、乗組員のいない状態で漂流しているところを発見されている。(c)AFP