フランシスコ法王は、国際政治における自分の役割を仲介役と考えており、特定の状況に対し強い倫理的アプローチを取り、対話を呼びかけた上で身を引いて、特定の紛争の当事者たちに自らの手で和解に必要な動きをとるよう任せるのが役割だとしている。

 フランシスコ法王は今年5月の中東歴訪で、イスラエルとパレスチナ自治区を隔てる壁で祈りをささげたことが、双方の対話を促すことを狙ったジェスチャーだとして、メディアで広く報じられた。法王はさらに、イスラエルのシモン・ペレス(Shimon Peres)大統領とパレスチナのマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長をバチカンでの合同ミサに招待したが、和平交渉への関与は自身の役割ではないと強調した。

 法王は時に、特にバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が多くのキリスト教徒から支持されているシリアや、イラクの情勢についてあいまいな立場を取り、批判を受けてもいる。イラクで行われているイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に対する空爆について、法王の意見は揺れている。

 ロシア・ウクライナ間の対立についても距離を置いているようにみえる。また、韓国を訪問した際には、ヨハネ・パウロ2世が表明していたであろう北朝鮮に対する強い批判的な姿勢を示すことはできなかった。

 キューバでの成功を受け、法王は他の問題に関する取り組みも加速させる可能性がある。(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE