【11月4日 AFP】中国南部・広東(Guangdong)省の役人2人が、中央政府から課せられている火葬件数のノルマを果たすため、墓泥棒から遺体を買い取っていたことが、地元メディアの報道により分かった。

 国営新華社(Xinhua)通信が2日夜に伝えた国内メディア報道によると、2人は葬儀管理改革の担当者で、夜間に墓を掘り返し20体以上の遺体を盗んでいた男から遺体を買っていた。

 2人は警察の調べに対し、政府から課せられた火葬のノルマを果たすために遺体を買ったと供述しているという。うち1人は遺体1体につき3000元(約5万6000円)で10体を買ったと供述。もう1人はその半額で遺体を買ったと話しているが、購入した数は不明だ。

 中国政府は農地や開発用の土地を確保するため、土葬を廃止し火葬を奨励する政策を進めているが、死者の安らかな眠りに必要だとの伝統的信仰を理由に人々が土葬にこだわる地域も多い。

 今年5月の国内メディア報道によると、東部安徽(Anhui)省では高齢者6人が、火葬が義務付けられる前に土葬にされたいとの理由で自殺する出来事があった。(c)AFP