【10月12日 AFP】中国で開催されているツアー・オブ・北京(2014 Tour of Beijing)の主催者は11日、大気汚染の影響を訴える選手たちの声を受け、第2ステージの距離を、147.5キロメートルから111キロメートルに短縮した。

 崇礼県(Chongli)から延慶県(Yanqing)までの区間で予定されていたステージは、「延慶県の悪天候のため」約36キロメートル短縮され、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のフィリップ・ジルベール(Philippe Gilbert、ベルギー)が優勝を飾っている。

 レースの主催者は、公式ツイッター(Twitter)で「ここ数日、北京(Beijing)の空気の状態が非常に悪く、延慶県を含む周辺地域にも影響をもたらしている」と発表した。

 坂の多いこの日のステージは、2022年冬季五輪の開催地に立候補している北京が、会場の建設候補地に挙げている場所でもあった。

 北京では同日にサッカー国際親善試合が行われており、このニュースは、ブラジルとアルゼンチンによるスーペルクラシコ(Superclasico de las Americas)を観戦に訪れたファンを不安にさせることになった。

 ジルベールは、選手たちが国際自転車競技連合(International Cycling UnionUCI)にコースの短縮を直訴したと話している。

「僕らは、一緒になってUCIに伝えたんだ。全員が、ラスト30キロを短縮することに賛成していたよ。良い選択だったと思っている」

「重要な意味を持つことだ。過去には何度も跳ね返された。でも、今日はそれが聞き入れられ、大きな一歩を踏み出したと思う」

 北京北部でスタートした第1ステージは、晴天の中で行われ、クリアな視界が確保されていた。ところが、第2ステージは、PM2.5濃度が基準値の20倍を超えている北京に向かっていくルートだったため、選手たちが短縮を訴えたようだ。(c)AFP