【9月11日 AFP】ボクシング、無敗の王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)は、自身のキャリアにとって最大の脅威である血気盛んなマルコス・マイダナ(Marcos Maidana、アルゼンチン)と13日に対戦する。

 5月にマイダナから判定勝ちを収めたメイウェザーは、WBA・WBC世界ウェルター級、WBC世界スーパーウェルター級タイトルマッチで再び対戦するマイダナに対し、試合でメッセージを送ろうとしている。

 37歳のメイウェザーは11日、「俺はもうすぐ40歳になるが、強さは増している」と語り、「それを見せつける」とけん制した。

 1996年にプロへ転向したメイウェザーが再戦に挑むのは、これがわずか2回目となる。2002年には、ホセ・ルイス・カスティーヨ(Jose Luis Castillo、メキシコ)と対戦し疑惑の判定勝ちを収めると、その8か月後に両者はWBCライト級の王座を懸けて再戦し、メイウェザーが再び判定勝ちを収めタイトル防衛に成功した。

 26回のKO勝ちを含め46戦負けなしのメイウェザーは、無傷の連勝記録を守るために、マイダナに対して初戦のような戦いではなく開始のゴングからより良い出だしをみせる必要がある。

 一方のマイダナは、後半のラウンドまでスタミナを持たせるために、自分のペースで攻めてくると思われる。

 メイウェザーは、「修正する必要があるのは俺ではなく、あいつだ」とし、「勝ったのは俺だ。修正しなければならないのはあいつなんだ」と語った。

 31回のKO勝ちを含む通算35勝4敗のマイダナは、メイウェザーを最初に破るボクサーに最も近い存在として、初戦では51パーセントのパンチを命中させた。

 マイダナは、最初の6ラウンドまで積極的に攻めたのが功を奏し、メイウェザーに対して誰よりも多い221回のパンチを命中させた。過去にメイウェザーにパンチを200回当てているのは、初戦で203回命中させたカスティーヨだけとなっている。

「準備は万端だし、今回は相手のことは分かっている」と語ったマイダナは、「フロイドは再戦に慣れていない。だから、俺はこの絶好のチャンスをものにしてみせる」と意気込んだ。

■またもや気まぐれ発言のメイウェザー

 5月に行われたマイダナとの対戦を前に、メイウェザーは試合後に引退するとほのめかしていた。しかし、試合が終了してペイ・パー・ビュー(PPV)の数字が明らかになると、即座に心変わりを示した。

 メイウェザーは、今回も報道陣に対して、引退するかもしれないし、米ケーブルテレビ局「ショータイム(Showtime)」から、これまでより良いオファーがあれば戦うかもしれないと気まぐれな発言を行っている。現在メイウェザーは、ショータイムとの6試合の契約途中となっている。

「はっきりしたことは言えない。またテレビ局が新たな契約を持ってくる可能性はある。きっと、そうなるだろう」としたメイウェザーは、「今やめるのは難しくないが、調子はいいし、戦う準備は整っている」と語った。

 メイウェザーは、初戦を前にマイダナが十分に詰め物が入っていないグローブの使用を求めていたとして激しく抗議していた。マイダナのトレーナーを務めるロバート・ガルシア(Robert Garcia)氏は同日、13日の試合では8オンス(約227グラム)のグローブを使用することで合意したと述べている。(c)AFP/Greg Heakes