【9月8日 AFP】サッカースペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督が7日、マケドニアと対戦する欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)予選初戦を翌日に控え、主将のイケル・カシージャス(Iker Casillas)にゴールマウスを任せると明言した。

 カシージャスは、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)でスペインの守備が崩壊した戦犯の1人とみなされており、オランダ戦とチリ戦で合計7失点を喫し、これがわずか2試合でのグループリーグ敗退決定を招いた。

 デル・ボスケ監督は、フランスに0-1で敗れた4日の親善試合で、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のダビド・デ・ヘア(David de Gea)を初めて先発起用している。

 それでもデル・ボスケ監督は、シウダ・デ・バレンシア(Estadio Ciudad de Valencia)で行われる試合では、カシージャス、さらに今回初めて招集したバレンシア(Valencia CF)のストライカー、パコ・アルカセル(Francisco 'Paco' Alcacer Garcia)を先発起用すると明かしている。

 63歳のデル・ボスケ監督は、「カシージャスはマケドニア戦で先発する」とコメントした。

「パコは上手くグループに馴染んでいる。全員が同じように気持ちよくやれているとうれしい。それがチームの力になるからね。彼は出すよ」

 W杯ブラジル大会は、スペインの栄光の時代の終焉を告げる大会となり、主要国際大会3連覇を果たしたチームの快進撃は、ブラジルで突然の終わりを迎えた。

 そして失意に追い打ちをかけるかのように、MFのシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)とシャビ・アロンソ(Xabi Alonso)が代表引退を表明している。

「W杯でのひどい試合を忘れ、今ある不安を拭い去らなくてはならない。どんなスポーツであっても、そんな気持ちでは良いプレーはできない」

 欧州選手権出場が決まれば、大会3連覇を目指すことになるスペインだが、予選ではマケドニアのほかにウクライナ、スロバキア、ベラルーシ、ルクセンブルクのいるグループCに入っており、2年後のフランスに向けた道のりは楽だとみられている。

 欧州選手権の予選では、上位2チームが本大会に進み、3位のチームは基本的にプレーオフへ回る。

 しかしながら、レアル・マドリード(Real Madrid)でも指揮を執った経歴を持つデル・ボスケ監督は、油断は禁物だとくぎを刺している。

「予選ではミスが鍵になるし、マケドニアを侮りたくない。最近はあまり勝っていないが、大敗してもいない」

(c)AFP