デル・ボスケ監督、カシージャスはスケープゴートになるべきではない
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【6月15日 AFP】サッカースペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督は14日、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)初戦で大敗したオランダ戦の責任を、イケル・カシージャス(Iker Casillas)が負うべきではないと語った。
スペインは13日のグループB初戦でオランダに1-5で敗れており、カシージャスは公の場で謝罪したが、デル・ボスケ監督はチーム全体が責任を問われるべきとの見解を示した。
18日に行われるチリ戦でカシージャスを外すかと問われたデル・ボスケ監督は、「チームが敗れたのであれば、それは1人の選手のパフォーマンスのせいではない。チーム全体の脆弱性の結果として敗北は生まれるのであり、イケル・カシージャスのパフォーマンスのせいにする気など毛頭ない」と答えた。
13日の試合でオランダは、ロビン・ファン・ペルシー(Robin Van Persie)とアリエン・ロッベン(Arjen Robben)が2得点を挙げるなど、0-1で敗れた南アフリカ大会(2010 World Cup)決勝のリベンジに成功している。
スペインに先制を許したオランダは、ファン・ペルシーの大会史に残る見事なダイビングヘッドで同点に追いつくと、後半に立て続けに4得点を挙げてスペインを叩きのめした。
この結果、スペインが大会連覇の望みをつなぐためには、チリとオーストラリアからの勝利が不可欠な状況になった。
この大敗にはスペイン全土が大きなショックを受けており、同国のスポーツ紙マルカ(Marca)は、「歴史的な大惨事」と嘆いた。
南アフリカ大会では2点しか奪われなかったスペインは、予選わずか3失点でブラジルにたどり着いており、デル・ボスケ監督は5失点について、「私にはそれを説明する言葉が見つからない。スペインは1度も守備的なチームだったことはないが、いつも守備ではうまく対処していた。我われわれはオランダに対しあまりにももろかった」と途方に暮れた様子で語り、「完敗だった」ことを認めている。
カシージャスは結果に大きなショックを受けており、「チームとしてもそうだが、特に自分は許しを求めなければならない。十分な状態ではなかった」と語っているが、セルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)は、「プレッシャーや不運のすべてが長い期間プレーしている選手の身に降りかかってしまった。自分も同じように感じているし、僕らはそれを受け入れなければならない」とカシージャスを擁護している。(c)AFP