だが、たった一人で外国の土地に王国をつくることなど可能なのだろうか?

 米ジョージ・ワシントン大学法科大学院(George Washington University Law School)のエドワード・スウェイン(Edward Swaine)教授は、この土地は領有権が主張されていないものであるとのジェレマイアさんの主張に疑問を投げかけるとともに、単に旗を立てるだけではなく実効性のある占有状態を確立していない点を指摘した。

 だがジェレマイアさんは、この目標に向かって歩みを進めているという。「私たちがこの地域に良い変化をもたらすということを、エジプト・スーダンの両政府が認識してくれれば、(北)スーダン王国を承認することが利益になると分かってくれるだろう」と話し、近く両政府と交渉を持ちたいと付け加えた。

 AFPは米首都ワシントン(Washington D.C.)にある両国の大使館にコメントを求めたが反応はなかった。

 スウェイン教授は、たとえヒートン家の主張が法的根拠に乏しくても、少なくともエミリーちゃんのためにはなっただろうと話す。

 これがエミリーちゃんの将来にどんな意味を持つことになるかは分からない。ただ、学校では幾分かの栄誉を勝ち得たようだ。「王族」となったエミリーちゃんに友達が「すごい」と言ってくれたという。(c)AFP/William EDWARDS