【6月28日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)武装勢力が制圧したイラクのティクリート(Tikrit)でイラク軍が武装勢力と戦闘をしている中、米軍は首都バグダッド(Baghdad)にいる自国の軍人や外交官を守るため、武装した無人機による警戒飛行を開始した。

 ある米政府高官は、「数機」の武装した無人機をバグダッドに投入したと述べ、これは必要となった場合に米国人を守るための予防的な措置だと語った。

 複数の米政府関係者は、「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the LevantISIL)」が主導し、その他の勢力も加わっているスンニ派武装勢力に対して、無人機による空爆を行うことはないとの考えを示した。

 米国防総省は、偵察活動のためイラクに投入している有人・無人の航空機のうち、一部は爆弾やミサイルを積載していることを認めているが、無人機が武器を積載しているかどうかは明らかにしていない。

 米国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は、「一部の航空機に武器を積んでいるが、これは主に地上部隊を保護するためだ。米国はイラクに軍事顧問を派遣しており、その目的は米大使館の敷地外で活動することになるだろう」と説明した。

 イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は、「バグダッドは安全だ」と強調している。(c)AFP/W.G. Dunlop