【6月25日 AFP】イラク軍支援のために米国が派遣する軍事顧問約300人の第一陣が24日、バグダッド(Baghdad)で任務を開始した。米国防総省によると軍事顧問団らは戦闘には参加しないという。

 イラクのイスラム教スンニ(Sunni)派の過激派「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the LevantISIL)」は同国西部と北部の大きな地域を掌握している。

 だが米国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官によると、顧問団らの主要任務はISILとの戦いの形勢を逆転させることではなく、イラク軍の現状を評価することだという。

 カービー報道官は記者団に「救助に急行するという任務ではない」、「今回のチームはイラクの治安部隊の結束度や即応能力を評価し、後続の顧問らのために最も効果的で効率的な方法を分析する」と語った。

 イラクに派遣される特殊部隊を含む米軍部隊は、「2~3週間」かけて分析結果を司令部に報告する計画。カービー報道官は、顧問団らの派遣期間について「限定的で短期的な任務となる」と語った。

■イラク駐留米軍、500人規模に

 カービー報道官によると、バグダッドの米大使館に駐留していた40人ほどの2部隊が「新たな任務に着手」した。

 また、バグダッドに合同作戦本部を設置するために90人の増員部隊がイラクに到着。さらに今後数日以内に追加で50人が派遣されるという。

 すでに米大使館に駐留している米軍部隊や現地の治安強化のために派遣されている部隊を含め、イラクに駐留する米軍部隊は500人規模となった。(c)AFP