■革新的な戦術

 前回大会でのフォーメーションは4-2-3-1が主流だったが、今大会の出場チームはもっと独特な戦術と布陣で勝利を収めている。

 スペインを5-1で粉砕したルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督の率いるオランダは5-3-2システムを採用し、中盤で「数的同数」を作る一方で、アリエル・ロッベン(Arjen Robben)とロビン・ファン・ペルシー(Robin Van Persie)の2トップを高い位置に残した。

 ロッベンは、「僕らの守備陣がかなり深い位置でプレーすることで、ロビンと僕の使えるスペースが広くなった。ピッチ全体を使ってカウンターを仕掛けられる」と説明している。

 また近年、必然のようにみえた1トップシステムの潮流から変化し、センターフォワードを2人置くチームが増え、フォワードが多い分、ゴールが増える結果が生じやすくなった。