【5月8日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席についての反体制作家による書籍の出版を計画していた香港の出版社編集長が7日、密輸罪で懲役10年を言い渡された。弁護士が8日、AFPに語った。

 密輸罪で有罪が言い渡されたのは、香港の出版社「晨鐘書局(Morning Bell Press)」の姚文田(Yao Wentian)編集長(73)で、過去には、出版した政治的に問題含みの書籍が中国本土で発禁処分を受けていた。

 姚編集長は、米国を活動拠点とする中国の反体制作家、余傑(Yu Jie)氏と「中国ゴッドファーザー習近平(Chinese Godfather Xi Jinping)」と題された書籍の出版に向けて取り組んでいた。

 しかし昨年10月、姚編集長は深セン(Shenzhen)に「誘い出され」て身柄を拘束された。弁護士によると姚編集長は化学製品の材料を密輸し、関税74万元(約1200万円)を脱税したとして有罪判決を言い渡されたという。

 弁護団は姚編集長が従犯だったとして量刑が重すぎると反論している。控訴申し立ての期限は17日まで。(c)AFP