【5月3日 AFP】アフガニスタン北東部のバダフシャン(Badakhshan)州で2日、1つの村をのみ込む大規模な地滑りが発生し、少なくとも350人が死亡した。死者は2500人に上る可能性がある。

 地元当局によると、1時間に2回の地滑りが起きたのは、豪雨が数日続いた後の2日正午(日本時間午後4時半)ごろ。同州アルゴ(Argo)地区アーブバリーク(Aab Bareek)村を襲い、泥レンガ造りの家屋数百戸をのみ込んだ。

 同州当局によると、村人は2か所のモスクで金曜日の祈祷中に地滑りにのみ込まれ、救援に駆け付けた人たちの多数が2度目の地滑りに巻き込まれた。現場では村民がシャベルを使って岩石と泥を掘り、生き埋めになっている生存者の捜索を必死に続けている。同時にアフガニスタン当局と国連(UN)、米国主導の駐留軍が現状把握と支援を急いでいる。

 同州のシャー・ワリウッラー・アデエブ(Shah Waliullah Adeeb)知事はAFPの電話取材に、「地元住民の報告に基づく初期段階での情報では、犠牲者数は女性、子どもを含め約2500人になる可能性がある。現場からの情報の確認を取るのは困難で、事実の確定を急いでいるところだ」と述べた。

 国連アフガニスタン支援団は、350人が死亡したとの声明を発表した。(c)AFP/Hamid Fahim