【3月30日 AFP】仏北部マルヌ(Marne)県ランス(Reims)の裁判所は28日、殺人罪で起訴され、仏最高齢の被勾留者となっていたマルセル・ギヨ(Marcel Guillot)被告(93)に禁錮10年の刑を言い渡した。

「マルセルじいさん」ことギヨ被告は、好意を持っていた当時82歳の女性から冷たく拒絶されたことを恨んで殺害を計画したと認定された。裁判所は、「自分自身よりも弱い相手を殴り、計画的に殺害した」と指摘した。

 被害者のニコル・エル・ディブ(Nicole El Dib)さんの遺体は2011年12月、同県サン・ジル(Saint-Gilles)村の近くにある自身の所有地を流れる水路で発見された。遺体には強く殴打され、首を絞められた痕があった。

 現場に残されていた腕時計に付着していた血液のDNA鑑定からギヨ被告が捜査線上に浮上。被告は警察に対し、好意を持っていたエル・ディブさんから侮辱されたと感じ、仕返しをするために自宅を訪問したと話していた。

 しかし、耳が遠い被告は裁判の中で、エル・ディブさんはカーペットの上で滑って転び、衣装ダンスにぶつかって死亡したのであり、自分はエル・ディブさんを殴ったことは一度もないと繰り返し主張していた。(c)AFP