【12月31日 AFP】11歳の少女と性交渉を持った罪で60歳の男を有罪とした判決は2人の「恋愛関係」を考慮していなかったとして、イタリアの最高裁が下級審に審理を差し戻していたことが分かった。

 イタリア南部カタンザロ(Catanzaro)の社会福祉指導員ピエトロ・ランベルティ(Pietro Lamberti)被告は、未成年者と性行為をした罪で2011年2月に禁錮5年の有罪判決を言い渡された。

 控訴審は同判決を支持したが、最高裁は下級審が「『同意』や、恋愛関係の存在、暴力がなかったこと、少女の恋心」を十分に考慮していなかったとの判断を下した。

 最高裁の判決は10月15日に出ていたが、今月になって同国紙イル・クオティディアーノ・デラ・カラブリア(Il Quotidiano della Calabria)が報じ、ソーシャルメディア上で徐々に拡散。イタリアの司法制度を批判する熱い議論を巻き起こしていた。

 同紙によると、少女は貧しい家庭に暮らし、家族は社会福祉指導員の被告を信頼していた。警察は主に盗聴で得た証拠をもとに被告が裸で少女とベッドに入っていた現場を押さえたという。(c)AFP