【1月27日 AFP】中国で鼻の手術を受けて失敗したとする患者が、執刀した医師を殺害した事件で、裁判所は27日までにこの患者に死刑判決を言い渡した。中国国営メディアが伝えた。

 東部・浙江(Zhejiang)省温嶺(Wenling)市で昨年10月に耳鼻咽喉科の医師を刺殺し、他2人を負傷させた罪で死刑判決を下されたのは、リアン・エンキン(Lian Enqing)被告(33)。国営新華社(Xinhua)通信によると、同被告は鼻の手術を受けた結果に納得がいかず、呼吸が苦しいなどと主張していた。被告の姉妹の話では、病院側では手術は確かに成功したとしているが、被告は医師にだまされたと感じていたという。

 中国では患者による暴力が時々起きており、この事件の後には同市の病院職員らが安全強化を求め、自分たちが勤務する病院前で抗議行動を行った。当局は前月、襲撃者から病院職員を守るための対策強化を1年越しで行うことを発表した。

 中国では医師が担当する患者が多すぎることがよくあり、より良い治療を求める患者から医師が賄賂を受け取ることが広く慣習化しているとも報じられている。(c)AFP