【3月6日 AFP】ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前米国務長官は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領によるウクライナ、クリミア(Crimea)半島への軍事介入の動きについて、1930年代にナチス・ドイツ(Nazi)のアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)が取った行為と比較して批判した。米カリフォルニア(California)州の新聞が伝えた。

 米紙ロングビーチ・プレス・テレグラム(Long Beach Press Telegram)によるとクリントン氏は4日、カリフォルニア州南部で開かれた会合の席で、プーチン大統領が旧ソビエト連邦圏のウクライナ国内のロシア人とロシア系住民の保護を理由に軍事介入を正当化しようとしている点は、ヒトラーが諸外国に暮らすドイツ民族の保護を口実に軍事行動を起こした事実を思い起こさせると述べた。

 クリントン氏は、プーチン大統領がウクライナ国内にいるロシアと結び付きのある住民にロシア国籍の旅券(パスポート)を発行しようとしているとも指摘した。

 そのうえで、プーチン大統領がクリミア半島の駐留軍を増派したことについて、「どこかで聞いた話のような気がするなら、それは30年代にヒトラーがやったことだ」「ヒトラーは、チェコスロバキア(当時)やルーマニアなどに暮らしていたドイツ系住民が正当な扱いを受けていないと主張し『私が行って守らなければいけない』と言っていた」などと語ったという。(c)AFP