【3月4日 AFP】国際テニス殿堂（International Tennis Hall of Fame）は3日、伝説的テニスコーチのニック・ボロテリー（Nick Bollettieri）氏と、女子シングルス元世界ランク1位のリンゼイ・ダベンポート（Lindsay Davenport）氏を含めた5人が殿堂入りしたことを発表した。

 米国出身のボロテリー氏とダベンポート氏のほかには、車いすテニス選手のシャンタル・ファンディレンドンク（Chantal Vandierendonck、オランダ）氏、長年テニス関連団体で重役を務めてきたジェーン・ブラウン・グライムス（Jane Brown Grimes）氏、英国の作家でテレビコメンテーターのジョン・バレット（John Barrett）氏が選出されている。

 殿堂入り式典は7月12日、米ロードアイランド（Rhode Island）州ニューポート（Newport）で開催されるテニス殿堂選手権（Hall of Fame Championships）で行われる。新たに殿堂入りする5人は、60年の歴史を持つ殿堂で20か国から選ばれた235人の仲間入りを果たす。

 82歳のボロテリー氏は、アンドレ・アガシ（Andre Agassi）、ジム・クーリエ（Jim Courier）、モニカ・セレシュ（Monica Seles）、ボリス・ベッカー（Boris Becker）をはじめとする10人の選手を世界ランク1位に育て上げた。

 ボロテリー氏は、マリア・シャラポワ（Maria Sharapova、ロシア）や米国のセレーナ・ウィリアムス（Serena Williams）/ヴィーナス・ウィリアムス（Venus Williams）姉妹を指導して若い才能を引き出し、近年では錦織圭（Kei Nishikori）やライアン・ハリソン（Ryan Harrison、米国）などの指導にもあたっている。

 1978年、ボロテリー氏は完全全寮制の国際テニス選手養成学校を設立し、現在ではスポーツ8部門で年間900人が在籍する巨大施設にまで発展した。

 国際テニス殿堂のスタン・スミス（Stan Smith）会長は、ボロテリー氏を次のように称賛している。

「卓越したコーチングと選手を鼓舞する抜群の技術で、ニック・ボロテリー氏が最高の選手たちを育て上げ、素晴らしい瞬間を見せてくれたことにわれわれは感謝する」