【2月18日 AFP】ソチ冬季五輪は17日、ボブスレー男子2人乗りの2日目が行われ、ジャマイカ代表のウィンストン・ワッツ(Winston Watts)/マービン・ディクソン(Marvin Dixon)組が最下位に終わり、映画『クール・ランニング(Cool Runnings)』の再現は夢と消えた。

 今大会が12年ぶりの五輪出場となったジャマイカは、映画の題材にもなった1988年カルガリー大会と変わらぬパワーと熱気を、会場のスライディング・センター・サンキ(Sliding Center Sanki)でみせるはずだった。

 ワッツ/ディクソン組は3回戦での奇跡を信じ、周囲の声援に後押しされたが、初日の2回戦で出遅れたタイムを取り戻すことはできず、出場29組中29位の最下位に終わった。

 ジャマイカ代表は、ツイッター(Twitter)でディクソンが「幸運の卵」にキスする写真を投稿し、会場には故ボブ・マーリー(Bob Marley)の旗も飾られたが、国旗を模したジャマイカ組のそりに乗せた希望は届かなかった。

 ジャマイカは3回戦終了時点で首位ロシアに6秒50の大差をつけられ、4回戦出場圏内の20位に入ったオランダのタイムには3秒02差で及ばなかった。

 五輪出場が危ぶまれたジャマイカだったが、世界中のファンからの金銭的な援助と善意に助けられここまでやってくることができた。また、ソチ(Sochi)到着後にも荷物が届かないという不運に見舞われ、ジャマイカにとっては数々の試練を乗り越えて出場した大会だった。

 パイロットを務めたワッツは現在46歳で、今回が4度目の五輪出場となったが、次の大会への出場に意欲を見せている。

「私にとって初めての五輪ではないが、これが最後にならないことを願う」

「首位であれ最下位であれ、ここにいられることがうれしい。それに、ジャマイカではどんな結果でも称えてくれるよ」

(c)AFP