【1月22日 AFP】「空を飛びたい」という人類の思いが、また新たな形で実現された──スロバキアで先ごろ、空を飛ぶことのできる自動車「エアロモービル(Aeromobil)」の試作車がテストフライトに成功している。この陸空両用車は、スロバキアの技術者、ステファン・クライン(Stefan Klein)さんによって開発されたものだ。

 フランスの作家ジュール・ヴェルヌ(Le Jules Verne)やアントワーヌ・ド・サンテグジュペリ(Antoine de Saint-Exupery)の作品から影響を受けたクラインさんは、1990年代の初めごろから「空を飛ぶ機械」の制作に取り組んできた。

「空への思いは持って生まれたものだね。祖父も父親も超軽量動力機で飛行していたし、私も自動車免許を取得できる年頃には、もうすでにパイロットの免許を持っていたから」と話す。

 青と白で彩られたエレガントなデザインのエアロモービル。全長約6メートルで駐車スペースや車庫で特別困ることもない。燃費の面では、1時間で15リットルのガソリンを消費するが、どこのガソリンスタンドでも補給可能だ。

 飛行場に到着したら、格納されていた主翼を広げるだけで数秒で飛行モードに早変わりできる。この2人乗りの陸空両用車の最高飛行速度は時速200キロで、最長飛行距離は約700キロだという。