【11月6日 AFP】米大リーグ(MLB)2013年シーズンのサイ・ヤング賞(Cy Young Award)の候補者が発表され、テキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)のダルビッシュ有(Yu Darvish)とシアトル・マリナーズの岩隈久志(Hisashi Iwakuma)が名を連ねた。

 サイ・ヤング賞は全米野球担当記者協会(Baseball Writers Association of America、BBWAA)が選ぶシーズン最優秀投手に贈られる賞で、ア・リーグからはダルビッシュ、岩隈、デトロイト・タイガース(Detroit Tigers)のマックス・シャーザー(Max Scherzer)が最終候補に残った。

 ナ・リーグではセントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)のアダム・ウェインライト(Adam Wainwright)、マイアミ・マーリンズ(Miami Marlins)のルーキー、ホセ・フェルナンデス(Jose Fernandez)、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)のクレイトン・カーショウ(Clayton Kershaw)の名が挙がっている。

 32歳の岩隈は今季マリナーズで219回3分の2を投げ、防御率2.66と185奪三振を記録。14勝6敗という成績を残した。

 チームメートのカイル・シーガー(Kyle Seager)は、岩隈について「特別な存在だ」と話す。

「先発としてレギュラーになってから、彼はMLB最高の投手のひとりになった。岩隈がどれだけ対戦相手としてきつい投手か、選手が話しているのをよく聞くよ。彼のピッチングはいつもありとあらゆるところに飛んでくるので、いいスイングができないらしい。投手に対する最高の賛辞だよね」

 今シーズン終盤の8登板で、岩隈は4勝0敗、防御率1.62をマーク。また最後の3登板では23回連続無失点を記録した。今季MLBで、2度にわたって20回以上を連続で無失点に抑えた選手は岩隈しかいない。

「長いシーズン中にけがをせず、先発ローテーションから外れないことが最大の目標だった。それを達成することができてとても嬉しい」と岩隈は通訳を通してコメントした。

 一方、27歳のダルビッシュは209回3分の2を投げ、13勝9敗、防御率2.83を記録した。またダルビッシュが達成した277奪三振は、2000年に284奪三振をマークしたペドロ・マルチネス(Pedro Martinez)以来の最多記録となった。

 シャーザーは今季MLBで最多勝利を挙げた投手で、21勝3敗、防御率2.83という成績を残している。

 サイ・ヤング賞の受賞者は13日に発表される。(c)AFP