【5月20日 AFP】19日に予定されていた民間宇宙船「ドラゴン(Dragon)」の打ち上げは、ロケットエンジンのトラブルが原因で直前に中止された。

 米民間宇宙開発ベンチャーのスペースX(SpaceX)は、ドラゴンを搭載した「ファルコン9(Falcon 9)」ロケットの中央エンジンに圧力上昇が確認されたため、発射のわずか0.5秒前に打ち上げを中止。同社のグウィン・ショットウェル(Gwynne Shotwell)社長は、「失敗ではない。意図的に中止させた。もしこの状況のエンジンで打ち上げを行っていれば、失敗していただろう」と記者団に説明した。

 同社の調査によると、圧力上昇の原因はエンジンの逆止弁の不具合という。不具合を起こしたバルブを交換した上で20日にさらに詳細な調査を行う予定で、そこで問題が見つからなければ現地時間22日または23日の午前3時44分(日本時間午後4時44分)に再打ち上げを設定するという。

 米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル引退後、米国の宇宙船として初めて国際宇宙ステーション(International Space StationISS)への物資輸送を試みる。スペースXでは2015年までに有人飛行を実現したいとしている。(c)AFP/Jean-Louis Santini

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