【4月20日 AFP】ペニスの小ささに悩む男性のためのペニス伸張法について、器具を使う方法の一部は効果が認められるものの、痛いだけで効果が全くないものもあるとする論文が今週、英国泌尿器科医師会(British Association of Urological Surgeons)の学術誌に発表された。

 論文は、ペニスを伸ばすためのアドバイスをもらおうと泌尿器科を訪れる男性の数は増えつつあるが、そのうちの大半が実際には平均的な長さだと指摘する。複数の研究によると、平常時で4センチ、勃起時で7.5センチ以上あれば正常だが、論文は、身長や肥満度指数(BMI)も考慮されるべきだと主張する。 

■「けん引法」が最も効果的

 論文を執筆したイタリア・トリノ大(University of Turin)の研究者らは、各種のペニス伸張法について、世界各地の論文を基に効果と安全性を調べた。

 関連する論文は10本あり、うち半数は外科的な手法を対象としたものだった。総合すると、ペニス伸張手術は合併症の確率が高く、危険だと言えることが分かった。

 器具を使う方法としては、けん引により伸長させる方法が最も効果的なことが分かった。実験対象者は計109人で、平均で1.8センチ伸びたという研究と、平常時で2.3センチ、勃起時で1.7センチ伸びたという研究があった。

 ただしこの方法は非常な忍耐を強いられる。器具の装着期間は、前者の研究では1日6時間、4か月間で、後者の研究では1日4時間、6か月間だった。

 ペニスにシリンダーをかぶせて真空状態にし、ポンプで吸引するという方法もあるが、6か月間続けても効果はないことが分かった。ただし「心理的に満足感を得られた男性もいる」と報告されている。

 リングを装着する方法については、ペニスを増大し、勃起を維持できる可能性を指摘する論文があったが、確認されたのはわずかに2例だった。

 ペニスが数センチ伸びるとうたわれているペニス増大エクササイズについては、効果が認められなかった。

■太くなるわけではない

 なお、ペニス伸張法でペニスが伸びたと報告された例はいずれも、太さも増したわけではなかった。

 またいずれの方法も、ペニスが縮小した事例はなかった。(c)AFP