【10月25日 AFP】(一部更新、写真追加)イラクの首都バグダッド(Baghdad)で25日、法務省庁舎とバグダッド州庁舎を狙ったトラックと自動車による2件の自爆攻撃があり、少なくとも99人が死亡、700人以上が負傷した。

 2件の爆発は、午前10時半ごろに数分おきに発生。法務省と地方行政省の近くの交通量の多い交差点ではトラックが爆発し、バグダッド州庁舎近くでは自動車が爆発した。イラク軍によると、トラックには約1トン、自動車には約700キロの爆発物が積まれていた。

 現場では、爆発の衝撃で吹き飛ばされた手足や焼け焦げた遺体などが散乱した。また、数十台の車と水道管が破壊され、汚水が路上にあふれたという。

 ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は爆発の直後に現場を訪れ、「旧政権やアルカイダ(Al-Qaeda)が残したものを乗り越えようとしているイラクの人々の努力が、このような卑怯な攻撃に影響されることがあってはならない」との声明を発表。来年1月に予定されている連邦議会選挙への影響はないとの見方を示した。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領ら各国首脳は、マリキ首相とジャラル・タラバニ(Jalal Talabani)大統領に電話で弔意を伝えた。

 イラクで発生した自爆攻撃の死傷者数としては、クルド人地域の2つの村の4か所で爆発が起き400人以上が死亡した2007年8月14日の攻撃以来、最悪のものになった。(c)AFP/Ammar Karim