【11月4日 AFP】清朝(1644 -1912年)末期の光緒帝(在位1875-1908年)の死因はヒ素中毒であることが、専門家による最新調査で分かった。中国新聞社(China News Service)が2日、報じた。

 調査は、中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)、中国原始能科学院(China Atomic Energy Sciences Institute)、北京警察の法医学研究所が、2003年から合同で行っていたもの。研究チームが最先端科学技術を用いて、ひつぎを開けずに光緒帝の墓の内部を調査した結果、遺体の胃の内部や首回り、毛髪などから致死量のヒ素が検出された。

 中国新聞社によると、光緒帝のひつぎの内部から大量のヒ素が検出されたことで、同帝が死亡した状況解明の手助けとなるという。かねてからくすぶっていた光緒帝の暗殺説が、再び浮上することになりそうだ。

 光緒帝は日本の明治維新に倣い政治制度の改革を試みたが、これを嫌った伯母の西太后により幽閉され、1908年に38歳の若さで世を去った。その死因については諸説あり、反改革派によって暗殺されたとの見方も根強い。

 検視調査結果は、光緒帝の没後100周年にあたる14日までに公表される予定。(c)AFP