【クアラルンプール/マレーシア 28日 AFP】預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の誕生日に予定されている人気リアリティー番組の放送を次回に延期するようイスラム教法学者たちが求め、現在マレーシアでは番組の放送を巡り、論争が巻き起こっている。

■不謹慎だと怒りをあらわにするムフティーたち

 影響力のあるムフティー(イスラム教法学者)らは、ムハンマドの誕生日を祝う世界中のイスラム教徒に対して失礼にあたるとして、ケーブルテレビ局Astro Riaに対し、スター発掘コンテスト番組「Akademi Fantasia」の31日の放送を延期するように求めた。

 Perak州北部のムフティー、Harussani Zakaria氏はニュー・ストレーツ・タイムズ(New Straits Times)紙に対し、「預言者ムハンマドの誕生日に敬意を表しなさい。この日、イスラム教徒はコーランを読んだり、様々な宗教的番組を視聴しながら祝うのです」と語っている。

 「その日をこの番組のコンサートで汚されたくはありません。Astro Riaは別の日にいつでも放送することが出来ます」。

 メキシコのコンテスト番組のマレーシア版である「Akademi Fantasia」には、多くの熱狂的ファンがおり、土曜の夜には出場者らによるライブコンサートが生放送される。

■Astro Riaは予定通りの放送を決行するか

 放送もとのAstro Riaは、すでに放送準備が整っているとし、放送日の変更を断ったと伝えられている。

 ニュー・ストレーツ・タイムズ紙によると、イスラム開発局(Jabatan Kemajuan Islam Malaysia、JAKIM)は同局に対し、より慎重な対応を求めた。同紙によると、放送の延期を求めるムフティーは、同番組の価値について疑問を投げかけている。

 ムフティーのAsri Zainul Abidin氏は「この番組は、若者の精神やアイデンティティを育成する手助けにはならない」と述べている。

■イスラム教徒が大半の同国におけるメディア

 今月初めには、ある有名女優が自分の男性関係をムハンマドの妻と比べ、国営テレビとラジオから1年間の出演禁止が言い渡されている。

 彼女の発言は視聴者からの猛烈な抗議を受け、イスラム法学者たちの注意を引いた。

 イスラム教徒が多数を占めるマレーシアでは、過去1年間に、多くのメディアがイスラム教を侮辱したとして罰せられている。

 写真は、クアラルンプールにあるモスクで礼拝するイスラム教徒(2006年9月27日撮影)。(c)AFP/TENGKU BAHAR