【11月8日 senken h】日本で最初に洋服店が開業した「日本近代洋服発祥の地」、神戸。異国情緒漂う街並みに、洒脱な雰囲気にあふれた店の数々。そこから日本の紳士の装いをもっと盛り上げたいと、神戸ファッション美術館やテーラーの石田洋服店らが今春、神戸ブランメル倶楽部を発足させた。

 11月12、13日に神戸ブランメル倶楽部が行うイベント「ツイード ア ウォーク2011」はテーラードなど大人の装いを好む人たちに向けてのトークショー、受注会などさまざまなイベントを開催。ファッションのショップはもちろん、飲食店も一緒になって「紳士の社交場・神戸」を盛り上げようという、服好きにはたまらない企画だ。それでは参加するショップから、今秋のお薦めスタイルを紹介。
<神戸ブランメル倶楽部 公式サイト>

◆ファイブワン神戸元町店
ツイードの特性である着なじみの良さを生かしたジャケットは極力ゆとりを無くし、立体的に仕立て上げている。

◆スピーゴラ
神戸市長田区にアトリエを構えるビスポークシューズのメーカー。プレタポルテカスタムオーダー会をツイード ア ウォーク期間中に旧居留地で開催。

◆ベストリア
上質な生地と革新的なデザインで、遊び心満載のスーツ。鏡に写したように胸ポケット、腰チェンジポケットを逆に配置。カフスは神戸ならではの錨(イカリ)がモチーフ。カフス以外すべて自店オーダー。

◆石田洋服店
今秋冬用に開発した自店オリジナル服地「シュロプシャーコレクション」のスリーピース。オイルスパン糸をシャトル織機でゆっくりと織り上げた服地は適度な張りとふくらみがあり、古き良き英国のチェビオットツイードをほうふつとさせる。

■コメント/神戸ブランメル倶楽部運営委員・神戸ファッション美術館学芸員 百々 徹さん
 5月に開催した1回目のイベント「コットン ア ウォーク」は1日目が講演会とトークショー、2日目は綿素材のスーツやジャケットを着て三宮周辺を歩き、協力店によるワンポイント着こなしアドバイスや、実際の参加者をモデルに撮影会も開きました。女性をターゲットにした消費者参加型イベントはたくさんありますが、男性の場合はあまりないようです。
 2回目の今回も受注会や目玉の企画も準備し、中身も充実してきました。継続的に開催することで人が集まりだし、参加者と一緒に盛り上げれば、メンズのテーラーの良い店がさらに神戸に集まるようになるのではと思います。

<インフォメーション>
◆11月12日(土)
六甲アイランドの神戸ファッション美術館を中心に、紳士の装いに関する講演会やトークショー、さまざまな特別展示の他、夕刻より会員の交流会。会場にてスナップ写真の撮影を予定。

【講演会&トークショー】
会員限定・予約制(http://www.kobe-bc.jpより申込を)
13:00〜14:30 石津謙介生誕100周年記念講演会
講演者:石津祥介氏(ファッションデザイナー、ファッションディレクター)

15:00〜16:30 
トークショー「映画に見るメンズ・ファッションのインスピレーション」
出演者:白井俊夫氏(信濃屋取締役仕入担当)、鈴木晴生氏(シップス顧問、メンズ・ クリエイティブ・アドバイザー)
開催場所:神戸ファッション美術館 4階セミナー室 
定員:120人 入場無料
<神戸ファッション美術館 公式サイト>

【特別展示(神戸ファッション美術館 第1セミナー室前)
・スキャバル社の協力による、映画衣装の展示
「ゴッドファーザー」でマーロン・ブランドが着用したスーツ
「カジノ」でロバート・デ・ニーロが着用したスーツと帽子
「タイタニック」でレオナルド・ディカプリオが着用したスーツ、靴、帽子

・「ツイードの競演」
W.Bill社(下記※参照)提供のツイード生地を用いて神戸のテーラー7店がスーツや
ジャケットを制作展示。参加店はコルウ、ベストリア、ファイブワン、BIGMAN、麻布テーラー神戸店、バーニーズニューヨーク神戸店、石田洋服店(順不同)。
※W.Bill(ウィリアム・ビル オブ ボンドストリート)/1864年ウェールズにて創業。1892年ロンドンに移り、ツイード専門のロンドンマーチャントとして現存。ピカソやヒラリー卿(エベレスト登頂)も愛用し、今も映画や英国テレビドラマの中でも着用されている。

【交流会(18:30〜21:00)】
会場:ザ・チャータードスクエア 
定員:100人(申込はhttp://www.kobe-bc.jpからメールinfo@kobe-bc.jpで)会員限定・予約制 会費9000円
<ザ・チャータードスクエア 公式サイト>

◆11月13日(日)
三宮の旧居留地を中心に、ツイードやコーデュロイなどの秋冬物ジャケットを粋に羽織って、街を散歩しよう。神戸パールミュージアムでは、展示や受注会も。近隣の協力店では、神戸ブランメル倶楽部のオリジナル・ピンズを着けた人向けにさまざまなサービスも用意している。

○会場1:神戸朝日ビル 1Fピロティーホール(11:00〜17:00)
兵庫県神戸市中央区浪花町59番地
・イベント総合インフォメーション 開会式・閉会式
・展示「ツイードの競演」(12日と同内容)

○会場2:神戸パールミュージアム
・各種受注会(11:00〜17:00)
・映画衣装の展示(12日と同内容)
<神戸パールミュージアム 公式サイト>

■服好きなら、さらに足を伸ばしてみたい/神戸ファッション美術館特別展「美女たちのよそおい—ロココからアール・デコのメークアップ&ヘアモード—」

 人はなぜ化粧をするのか――女性にとって美を求めることは、いつの時代にも大きな関心事。思想や文化と呼応しながらそれぞれ独自のスタイルが作られてきた。18世紀ロココから20世紀初頭のアール・デコまでの各時代のメークとヘアモードの歴史を通し、装うことを体感してみたい。「メークアップ・アートの現在」も同時開催。12月25日まで。

営業時間 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:水曜(11月23日を除く)、11月24日
入館料:一般500円、小・中学・高校生・65歳以上250円
(c)senken h

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特集:senken h 117