【4月17日 AFP】スーパーモデルのジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)は15日、出身国ブラジルの首都サンパウロ(Sao Paulo)で開かれたファッションショーを最後に、ランウェイから華やかに引退した。会場は涙とハグ、スタンディングオベーションに包まれた。

■温かい声援に包まれて最後のランウェイに

 20年前、ジゼルがランウェイデビューを果たしたのもサンパウロコレクションで、ここがスターへの出発点となった。最後のランウェイとなったのは、地元ブランド「コルチ(Colcci)」のショーで、オープニングとフィナーレを飾った。

 フロントローを占めたのは、ジゼルが招待した家族や友人らで、その中には両親に加え、夫で米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のスター選手、トム・ブレイディ(Tom Brady)の姿も見られた。

 ショーは約20分続いた。34歳のジゼルは落ち着いた様子で、終始笑顔だった。しかしショーのクライマックスで、ジゼルのイメージがプリントされた白いTシャツにジーンズというお揃いのルックで大勢の男女のモデルらがステージに現れると、ジゼルの目からとうとう大粒の涙がこぼれた。友人らと抱擁を交わし、新たな門出を祝う人々に手を振って応えた。

■引退発表の理由

 ジゼルがランウェイからの引退を発表したのは先月。夫のトムやベンジャミン(Benjamin Brady)とヴィヴィアン(Vivian Brady)という2人の子どもたちと過ごす時間を増やしたいというのがその理由だとしている。

 現地紙フォーリャ・デ・サンパウロ(Folha de Sao Paulo)に対し、ジゼルは次のように語った。「何かをやるべきかどうかを決めるのは、いつも私の体です。その体から、もうやめてと言う声が聞えました。私は自分の体の訴えに従います。辞めるという選択肢が持てるのはありがたいことです」

 引退と言ってもモデル業から完全に離れるわけではなく、ランウェイ以外の仕事は継続する。また2011年からブラジルのブランド「ホープ(Hope)」とコラボ展開しているランジェリーライン、「ジゼル・ブンチェン・インティメーツ(Gisele Intimates)」も継続していくという。