「建設労働者決意大会」に参加した全国民主労働組合総連盟の建設労組組合員ら(c)news1
「建設労働者決意大会」に参加した全国民主労働組合総連盟の建設労組組合員ら(c)news1

【12月23日 KOREA WAVE】韓国政府が大統領執務室を龍山から青瓦台(チョンワデ)へと移転させる中、青瓦台周辺100メートル以内での集会・デモを再び禁止する内容の「集会およびデモに関する法律(集示法)」改正案が国会で審議されている。この改正案をめぐり、青瓦台周辺の住民は歓迎する一方、市民団体は「憲法に反する」と強く反発している。

改正案では、青瓦台のような大統領執務施設を「100メートル以内で屋外集会やデモを禁止する場所」として明記しつつも、「業務の妨害の恐れがない場合や大規模な集会に拡大する恐れがない場合には許容する」との条件を付けた。これは事実上、警察の裁量による許可制の復活と見なされる可能性もあり、表現の自由の侵害にあたるという批判が出ている。

青瓦台周辺、特にソウル市鍾路区の三清洞(サムチョンドン)や孝子洞(ヒョジャドン)の住民や商店主らは、集会・デモの再規制に賛成する声が多い。三清洞に住む会社員の男性(37歳)は「以前、青瓦台100メートル外での集会でも騒音と混雑がひどかった。もし100メートル以内で認められるようになれば、生活環境が破綻する」と語った。

孝子洞で飲食店を営む60代の女性も「かつては市民団体が集まって毎日のように騒がしかった。100メートル規制がなければこの一帯は市場のように騒がしくなる」と強調した。

2022年5月に大統領執務室が龍山へ移転した後、青瓦台前での集会規制は消滅。これに伴い、集示法第11条第3号が適用されていたが、これが憲法裁判所によって違憲と判断され、2024年5月末で同条項の効力は失効した。

憲法裁判所は「国民が大統領に意見を伝える手段として、官邸近くでの集会は最も効果的な手段であり、それを一律に禁止するのは表現の自由の核心部分を侵害する」として、官邸前の集会禁止は過剰であると判断した。

市民団体「参与連帯」は12月16日、国会法制司法委員会に提出した緊急意見書で「誰もが平和的な集会を開く権利がある。これを例外的な場合を除いて制限するのは憲法違反である」と批判。大統領官邸周辺100メートルを対象に集会を全面的に禁じる法案は、過去の憲法裁判所の決定にも反すると指摘した。

警察内部でも懸念の声がある。ある警視級の警察官は「改正案が通らなければ、青瓦台前での大規模な集会や行進に対応する法的手段がない」としつつ、「青瓦台周辺の道路は『主要道路』にも該当せず、交通秩序維持の観点からも制限ができない」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News