【12月20日 AFP】ドイツ西部アーヘンの裁判所は19日、長年にわたり妻に昏睡レイプを繰り返し、その様子を撮影した動画をインターネットで共有していたとして起訴された男に対し、拘禁8年6月の実刑判決を言い渡した。

フェルナンド・P被告(61)は、加重レイプ、性的強制、危険な身体的危害などの罪で有罪判決を受けた。

裁判所によると、フェルナンド被告は自宅で妻に無断で鎮静剤を使用し、意識を失わせてレイプするという行為を繰り返した。

判決言い渡し後、裁判所の広報担当者は記者団に対し、「被告は行為の様子を撮影し、オンラインのチャットグループやインターネットプラットフォームで動画を公開していたとされる」と述べた。被告が共有していた動画に関する通報を受けて、警察が捜査を開始したという。

フェルナンド被告はスペイン出身。2月に勾留されるまでは、介護士として働いていた。

19日に法廷で判決言い渡しを待つ間、暗い色のジャンパーのフードをかぶってカメラから顔を隠していた。

この事件についてドイツのメディアは、昨年フランスで注目を集めたドミニク・ペリコ事件になぞらえている。

ドミニク受刑者は10年近くにわたり、当時妻だったジゼル・ペリコさんの意識を鎮静剤で失わせ、自らレイプしたり、インターネットで募った見知らぬ男数十人にレイプさせたりしていた。拘禁20年の判決を受け、現在服役している。この事件の被害者であるジゼルさんは、力強い証言と勇気で世界中の多くの人々のヒーローとなった。(c)AFP