ナイジェリア北東部で自爆攻撃、兵士5人死亡 ボコ・ハラムの犯行か
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【12月17日 AFP】ナイジェリア北東部ボルノ州の軍事拠点が14日、自爆攻撃を受け、少なくとも兵士5人が死亡した。治安当局と地元の民兵組織が15日夜と16日朝、明らかにした。
標的にされたのはボルノ州の町プルカ町付近にあるフィルギの軍事拠点。カメルーンとの国境に近い。
長年にわたり反乱が続けるイスラム過激派組織は今年、北東部の軍事基地への攻撃を激化させている。
犠牲者の搬送を手伝った、州政府の支援を受ける民兵組織のメンバー、ウマル・サイドゥ氏は、「自宅の裏で5人が血まみれになって横たわっているのを確認した」「数時間後、私たちが搬送した5人全員が死亡したことが医療従事者によって確認された」と語った。
10年以上前の反乱のピーク時には、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」がしばしば自爆攻撃を実施していたが、軍が同組織に対する攻勢を強めるにつれ、近年は減少傾向にある。
北東部の軍報道官、サニ・ウバ中佐は自爆攻撃があったことは認めたが、死者には言及しなかった。
ウバ中佐はAFPに対し、「勇敢な兵士たちが、軍事拠点で自爆しようとした襲撃犯を射殺した」「残念ながら、勇敢な兵士たちはさまざまな程度の負傷をし、現在治療を受けている」と語った。
サイドゥ氏によると、襲撃犯はボコ・ハラムの構成員で、近くのマンダラ山脈からやって来たとみられている。
地元のハンター、ブカール・アジ氏によると、襲撃犯は兵士たちに近づき、体に巻き付けた爆発物を起爆させたという。
警察も自爆攻撃があったことは認めたが、詳細は明らかにしなかった。
■国境を越えて広がるイスラム過激派
プルカの町の近くにあるマンダラ山脈は、ナイジェリアとカメルーンにまたがる険しい山脈で、両国政府の統治が及んでおらず、ボコ・ハラムやその分派とつながるイスラム過激派組織の隠れ家となっている。
国連によると、ナイジェリア北東部では2009年からイスラム過激派による反乱が続き、4万人以上が死亡、200万人が家を追われた。10年前のピーク時と比べれば襲撃は減少しているが、反乱は近隣のニジェール、チャド、カメルーンにも波及している。(c)AFP