フィリピン、中国海警との衝突で漁師3人が負傷と発表 南シナ海
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【12月14日 AFP】フィリピン当局は13日、中国と領有権を争う南シナ海の係争地域で、中国海警局の船がフィリピンの漁船に放水し、いかりのロープを切断した際に、フィリピン人漁師3人が負傷したと発表した。
中国は12日、パラワン島から約150キロ離れた豊かな漁場、サビナ礁付近で、フィリピンの漁船約20隻に対して「必要な管理措置」を取ったと発表した。
フィリピン沿岸警備隊のジェイ・タリエラ報道官は13日、漁師たちは「放水砲と危険な妨害行動の標的にされた」との声明を発表。「3人の漁師が打撲や開放創を含む身体的なけがを負った。2隻(のフィリピン漁船)も高圧放水砲の攻撃で大きな損傷を受けた」と述べた。
小型の中国の硬質インフレータブルボートも「複数の(船の)いかりのロープを故意に切断した」という。
これを受け、中国海警局は13日、「フィリピンの船舶に対して拡声器による警告や退去を促すための操船行動などの必要な管理措置を講じた」との声明を発表した。
フィリピン側が公開した動画には、小型漁船に放水砲が激しく当たる様子が映っていた。タリエラ氏はAFPに対し、高圧の水流が船の木製構造物を「破壊した」と語った。
在フィリピン中国大使館はコメントの要請にすぐには応じなかった。(c)AFP