米国居住者、トランプ氏誕生日に国立公園入園無料に
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【12月9日 AFP】米国民は来年から、ドナルド・トランプ米大統領の誕生日である6月14日に、グランドキャニオンやヨセミテなどの国立公園に無料で入園できるようになる。一方、公民権運動の象徴であるマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師記念日や、奴隷制の終焉を記念する日に設けられていた無料入園日は廃止される。
トランプ政権は、2024年1月1日から施行される変更が「米国民を最優先にする」取り組みの一環だとしており、国立公園局も非居住者向けの入園料を引き上げる予定だ。
政権が「愛国的な無料の日」と呼ぶこうした変更については、トランプ氏の自己アピールであり、米国の奴隷制や公民権闘争の歴史を軽視するものだと批判も出ている。
2025年の無料日には、1月第3月曜日のキング牧師記念日と、1865年に最後の奴隷が解放された日を記念する6月19日の「ジュンティーンス」が含まれていた。
全米黒人地位向上協会のコーネル・ウィリアム・ブルックス元会長は、これはキング牧師への侮辱だとして、「この生々しい人種差別は天を突くほどひどい」とX(旧ツイッター)で批判した。
トランプ氏の自己顕示的な動きはこれまでにもあった。先週には、首都ワシントンの米平和研究所(USIP)の名称が「ドナルド・J・トランプ平和研究所」に変更された。
また、ホワイトハウスは最近、NFLのワシントン・コマンダーズの新スタジアムにトランプ氏の名前を付ける案を示したほか、一部の共和党議員はトランプ氏の肖像を100ドル札に採用することを支持している。(c)AFP