生誕地ベツレヘムでクリスマスツリー点灯 ガザ衝突後初
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【12月7日 AFP】イエス・キリスト生誕の地とされるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸ベツレヘムで6日、クリスマスツリーが点灯した。2023年10月にガザ地区での武力衝突が始まって以降、初めての点灯となった。
赤と金の装飾品で飾られたクリスマスツリーは、飼い葉桶広場にある生誕教会の近くに設置された。
ヨルダン川西岸のサルフィットにあるアル・ザイトゥーナ科学技術大学で働く27歳の女性は、「これはレジリエンスの象徴のようなもの。ベツレヘムでみんなと一緒に祝いたい」と述べた。この日は、大学の学生グループとともに式典を訪れたという。
現地ではこの他「これは世界に対する『平穏』というメッセージだ」といった声が聞かれた。
式典には、キリスト教徒やイスラム教徒を含む数千人が各地から参加した。雨がぱらつく中でも、多くの人々が笑顔を見せた。
過去2年間、ベツレヘムでは大規模な祝祭は行われず、より厳粛な形でクリスマスが祝われてきた。
しかし、特にアジア、南米、東欧からのキリスト教徒の巡礼者たちは、ここ数か月で徐々に戻りつつある。
聖地巡礼ツアーを提供する会社でガイド兼ディレクターを務めるファビアン・サファー氏は、今年のクリスマスにはいくつかの小グループが訪問する予定で、すでに2026年の予約も入っていると述べた。
サファー氏は、2027年に本格的な回復を期待しているが、「これは明らかにガザとレバノンの状況がどう推移するかによる」との見方を示し、「ガザでの戦争が正式に終わっていないため、巡礼者たちは今も安心していない」と語った。(c)AFP