ウクライナ軍参加のチェコ人を「傭兵」認定 ロシア側が実刑判決
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【12月4日 AFP】ウクライナ東部のロシア占領下にあるルガンスクの裁判所は、ウクライナのために戦ったとしてベトナム系のチェコ人とされる男を傭兵の罪で有罪とし、実刑13年を言い渡した。検察が3日、明らかにした。
ロシアおよびロシア占領下のウクライナの裁判所は、捕らえた外国人戦闘員をジュネーブ条約が保護の対象とする捕虜としては扱わず、「傭兵」として起訴している。有罪となれば最長15年の刑が科される。
ロシアの検事総長は「ミン・ホアン・トラン(Minh Hoang Tran)被告は、ロシア刑法359条3項(武力紛争への傭兵の参加)に基づき有罪判決を受けた」と述べた。
検察によると、被告は今年5月にウクライナ軍に加わり、月額最大6000ドル(約93万円)の報酬を受け取っていたが、8月にウクライナ東部ドネツク地域で拘束された。
この判決を受け、チェコ外務省は「捕虜の地位を認めず、傭兵として違法に訴追することで、ロシア連邦はジュネーブ第3条約に基づく義務に重大に違反している」とチェコ通信(CTK)に述べた。
ロシア検察は、民間人の服を着た被告が法廷のガラスケースの中に座っている映像を公開した。
2022年2月のロシアによる侵攻開始以降、英国人、米国人、オーストラリア人ら複数の外国人がロシア側に拘束され、収監されている。最近では、コロンビア人2人がロシア占領下のドネツクで13年の刑を言い渡された。拘束された外国人の一部は捕虜交換を通じて帰国している。(c)AFP
