トランプ氏がマドゥロ大統領と電話会談、ベネズエラは米国の作戦を非難
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【12月1日 AFP】米国のドナルド・トランプ大統領は30日、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領と電話協議を行ったと明かした。一方でベネズエラ政府は「攻撃準備」を進めていると、米国を非難している。
米国はカリブ海で大規模な軍備増強を行い、マドゥロ氏が率いるとされる麻薬組織(カルテル)を「テロ組織」に指定すると、さらにトランプ氏がベネズエラの領空は「閉鎖された」と警告を発するなど、圧力を強めている。米国はこの目的を麻薬取引の抑制だとしているが、ベネズエラ側は最終的な狙いが政権の交代だと主張している。
トランプ氏は大統領専用機エアフォースワン機内で、マドゥロ氏との協議について「良かったとも悪かったとも言えない。ただの電話だった」と語った。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、協議にはマドゥロ氏が退陣する場合の恩赦条件も含まれていたと伝えた。
さらに、共和党のマークウェイン・マリン上院議員は、CNNの番組「ステート・オブ・ザ・ユニオン」で、米側がマドゥロ氏にロシアなどへの国外退去の提案をしたと述べている。
トランプ氏は公に武力行使を示唆してはいないが、最近「陸上での麻薬取引阻止の取り組みを近く開始する」と述べている。
一方で、ベネズエラは加盟国として石油輸出国機構(OPEC)に対し、「ますます強力に攻撃準備されているこの(米国による)侵略を阻止する」ため、支援を要請したと述べている。
副大統領兼石油相のデルシー・ロドリゲス氏が、オンラインでのOPEC閣僚会合で読み上げた書簡の中で、マドゥロ氏は「米政権は軍事力を用いて世界最大のベネズエラの石油埋蔵量を奪おうとしている」と述べた。(c)AFP