【11月24日 AFP】(更新)ベネズエラ航空協会は22日、航空会社6社がベネズエラへのフライトを停止したと発表した。

米連邦航空局(FAA)はその前日、ベネズエラの空域を飛行する民間航空機に対し、「悪化する治安状況と、ベネズエラ内外での軍事活動の増加」を指摘し、注意を呼びかけていた。

ベネズエラ航空協会(ALAV)のマリセラ・デ・ロアイザ会長によると、フライトを停止したのは、スペインのイベリア航空、ポルトガルのTAPポルトガル航空、チリのLATAM航空、コロンビアのアビアンカ航空、ブラジルのGOL航空、トリニダード・トバゴのカリビアン航空。停止期間については明らかにしていない。

また、トルコ航空は23日、今月24日から28日のフライトをキャンセルすると発表している。

一方、パナマのコパ航空、スペインのエア・ヨーロッパとプラスウルトラ、ベネズエラのLASER航空は、現在も運航を続けている。

FAAは「飛行中だけでなく、到着・出発の各段階、さらには地上の空港や航空機においても、すべての高度で航空機には潜在的なリスクがある」としていた。

米政府は、航空母打撃群やその他の海軍艦艇、ステルス機をこの地域に派遣している。米側は麻薬密輸の抑制を目的とした展開だとしているが、ベネズエラ側では政権交代を狙ったものではないかとの懸念が広がっている。

米国はまた、24日に左派のニコラス・マドゥロ大統領が率いると主張している麻薬カルテルを「テロ組織」に指定する。この指定をめぐっては、軍事行動の前兆とみる見方もある。(c)AFP