【11月21日 AFP】宇宙を飛ぶ岩石か、それともエイリアンの脅威か? 彗星(すいせい)「3I/Atlas」は太陽系を猛スピードで通過しており、科学者やネットユーザーの注目を集め、さらにはリアリティー番組のスターであるキム・カーダシアンさんが米航空宇宙局(NASA)に説明を求めた。

この彗星が実は宇宙船ではないかという疑問は、カーダシアンさんのほか、米連邦議会議員や米ハーバード大学の研究者、著名な陰謀論者といったさまざまな人物から寄せられている。

しかしNASAは19日、こうした臆測が広がる中で新たな画像を公開してこの説を否定した。

発見に関わったチリの天体物理学者トーマス・プシア氏はAFPに対し、「人々がこの議論に関心を持っているのは素晴らしいことだ」としつつ、「科学的プロセスに先んじて臆測を広げるのは非常に危険で、ある程度誤解を招く」と述べ、数週間にわたり地球外宇宙船説は否定できないと主張し続ける別の研究者を暗に批判した。

「事実のすべてが、例外なく、恒星間空間から地球にやってくる通常の天体を示している」と話し、「非常に特異な性質を持つが、物理学で説明できないものではない」とも述べた。