ベネズエラ大統領、米国とトリニダード・トバゴの演習を「無責任」と非難
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【11月16日 AFP】ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は15日、米国と同盟国トリニダード・トバゴによる新たな合同軍事演習を「無責任」と非難した。
ベネズエラ政府は、カリブ海地域で軍事的存在感を強めている米国が麻薬組織対策と称して行っている最近の活動は、マドゥロ大統領を倒すための策略だと主張している。
両国による演習は、ここ1か月以内で2度目となっており、10月には米国のミサイル駆逐艦がトリニダード・トバゴに4日間寄港し、訓練を実施していた。ベネズエラ政府は、同艦が自国の射程圏内に入ったことを「挑発」と呼んでいた。
マドゥロ氏はこの日、カラカスで行われたイベントで「トリニダード・トバゴ政府は再び無責任な演習を発表し、スクレ州沖の海域を軍事演習に提供しているが、これはベネズエラのような共和国に対する脅威を意図したものである。われわれは誰にも脅されることはない」と述べた。
またマドゥロ氏は、16日から21日にかけて予定されている軍事演習の間、同国東部各州の支持者らに対し、「街頭での寝ずの番と常時の行進」を行うよう呼び掛けている。
米国は最近中南米に軍艦や戦闘機、数千人の兵士を配備し、これまでに21隻の麻薬密輸船とされる船舶に攻撃を行って少なくとも80人を殺害している。米国はこれまで、標的が麻薬を密輸していた証拠を提示しておらず、人権監視団体は一連の攻撃が違法だと指摘している。(c)AFP